読みもの

2022/12/05 13:54



工房「彩り寄木」の作家:山岡さんが、作品づくりを始めたのは2000年頃。

本業の建築設計の仕事に携わるかたわら、奥さんを喜ばせるために木工品を作っていたのがきっかけです。

山岡さんが作業されているのは、京都市伏見区にある日本家屋の2階部分。

元は寄宿舎として使用されていたこの場所は、知合いの方のご好意で貸していただいているのだそうです。

窓からは、昔から残る木造の酒蔵が見え、古き良き下町の雰囲気を感じました。

当初は、建設の現場で出る端材などを活用して創作していた山岡さんですが、

設計の仕事を行う中で幾何学的なデザインに興味を惹かれていき、

このデザインを使って何か日本らしさを表現できるものはないかと模索されていました。

そこでたどり着いたのが、様々な大きさや色合いの木材を組み合わせて模様を描く、『寄木(よせぎ)』という技術です。



山岡さんの作品に見られる特徴的なデザインや色づかいは、パッチワークやステンドグラスなどに加え、

着物や帯、万華鏡といった日本の文化にもインスピレーションを受けているそうです。

また、最近ではシンメトリーな幾何学模様から、規則性を少しくずしたようなデザインにも挑戦されています。